炎涼の(一)態,富貴更に貧賤より甚だし。妬忌の心,骨肉尤も外人より狠だし(二)。此の処若し当たるに冷腸を以てし,御するに平気を以てせざれば日々煩悩障中に座せざること鮮し。菜根譚(三)
(一)あついと,ひややかなると。すなわち人間生活の生活のいざこざをいう。金持ちは虚栄が強くて貧乏人より関係がうるさい。(二)ねじけてひどいこと (三)洪応明 幕末以来中国より日本に流行した修養書 今度の戦争は従来の労働争議や小作争議のような単純な唯物的なものではなく,支配階級の間に存在した甚だしい炎涼の態を暴露した。支那事変も対米戦争も一面確かに鈴木貞一氏のいわゆる国民戦争の反映であった。また戦争は国民の妬忌心が骨肉縁者に却っていかに激しいかの苦杯を満喫させた。これが逆にならねばだめだ。
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